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2013年10月

2013年10月25日 (金)

「調べ物100分勝負」~JATセミナー~

先週の10月19日(土)、私の所属する日本翻訳者協会(JAT)の月例ミーティング(TAC)で「調べ物100分勝負」というセミナーが開催されました。

講演者は、
深井裕美子さん(株式会社ネスト代表取締役。翻訳者兼翻訳学校講師。テレビ、映画、演劇、音楽関連の仕事を多く手がけていらっしゃいます。)
辞書の基本からネット検索のコツまで、「翻訳者に必要な調べ物」のスキルについてお話してくださいました。

 

Dictionary

翻訳者にとって、「調べ物」は重要なスキル!今やInternetの普及でWeb上には情報が溢れていますが、玉石混交の情報から信頼できる有用な情報を得る能力、つまり情報リテラシーが大事になってきます。

どうしても聴いてみたい内容ですよね~。JATでは、会員はTACに無料参加できるのですが、場所は東京!地方に住んでいる者にとって、セミナー参加は大変!
でも、こんな時、JAT会員にはリアルタイム配信があるのですhappy01

修羅場中の私は仕事をしながらですが、Twitterからインしました。気がつけば、ほとんど仕事は手につかずcoldsweats02、夢中になって最後まで拝聴しました!

主な内容は:

flag翻訳者の薦める辞書・資料
flagJamming(串刺し検索ソフト)とデイファイラー(電子辞書:選び方、便利な使い方等)
flag各種サーチエンジン(Google、Bing、Yahoo! 、Twitter)各サーチエンジンの特徴と使い分け等
flagGoogleマニュアル Google検索テクニック 「もっと見る」「検索ツール」の利用
flagコーパスを使おう
flag見つからない情報を捜そう(Internet Archive等)
flagレファレンス共同データベース ~図書館の利用~       等でした。


そして、何と講演者自ら発表内容についてサイトを作成されたので、ご紹介しますね!

Research! Research!  Research!


このサイトには、調べ物で使うサイト、検索テクニックを知るためのサイト等、たくさんのリンクが張られています。ぜひ、一度全部クリックしてみて内容を確認されることをお勧めします!

知らなかったこと、使っていなかったテクニックやサービス等を確認すると、目から鱗が落ちるほど視野が開けてくるかもしれません。

「調べ物」は翻訳者にとって大事ですが、深井さんも言われていたように、それだけで時間をとられてはいけませんね。「調べ物」は「知っていることの確認」であったり、「クライアントからの問い合わせに正確・迅速に対応する」ためであるはず!

やり方として、「原文にざっと目を通す→ヤマをかける→ざっと基礎知識を得るところから、詳細の調査に移行」のプロセスを示されました。

Googleは頻繁にルールが変わるので、定期的にGoogleマニュアルをチェックした方がよいそうです!

私は、基本的なGoogleテクニックについては、「翻訳に役立つGoogle検索テクニック」を読んだことがあります。英文ライティングだけでなく、日本語の正しい表現の検索法を知るにも良い一冊だったように思います。

 

最近よく使用するのは、学術用途のGoogle Scholar!論文等の学術資料の検索ができます。

また、セミナーを拝聴して、私自身の反省点は:

club検索エンジン利用がGoogleに偏っている
 検索対象の動画が多いBing等、用途に応じた使い分けが必要
clubWeb上のGoogle機能紹介ページが未読である(゚ー゚;。。。。
club「期間指定」等のキーワード絞り込みをもっとする
club図書館のレファレンス・サービスを利用する        等でした。

コーパスについては、注目して使用しているのですが、無料のサイトだけを利用しています。Google検索との優先度や効果的な使い方で、まだまだ悩むことがありますね。


そこで、単純にヒット数だけで比べてみました。使用したのは、Google Fight!

Google x Corpus  FIGHT!!   ⇒ 851,000,000 hits  x 8,400,000  hits

Googleの大勝利でした~good! (お遊びですよ~♫ 仕事では、単純ヒット数だけで判断はしません  キリッ)!)



翻訳者は、決してサクサク、スラスラと翻訳文を書いている訳ではありません。
調べて、調べて、調べまくる!根気のいる仕事をしているのです。
達人にはほど遠い。。。私゚゚(´O`)°゚

でも、調べることは楽しい!だって新しい発見が待っているんだもの。

素晴らしいセミナー、ありがとうございました!

 

Upcat_2

                    一歩一歩でも、上に上に!!


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2013年10月13日 (日)

通訳者とのミニオフ会

先日、地元出身のビッグな通訳者お二人とのミニオフ会に参加してきました。
えーっと、ビッグとは、ビッグマウスかビックリな通訳者か、とご本人は謙遜されていましたが。。

場所は、広島市の中央部にある「
庭の山椒」という完全個室の本格創作和食料理のお店です。

 

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おひとりは、ワルシャワ出張から帰国されたばかりの、中堅注目株人気急上昇中の藤井 信孝さん!大学在学中から通訳の訓練を受け、まだ30代半ばながら東京を中心に世界をまたにかけて活躍されているそうです。地元に帰省されるということで、今回の食事会開催となりました。

そして地元広島でピースリンク通訳事務所代表をされている
宮原美佳子さん
毎週のように広島と東京を往復され、東京にも活躍の場を増やされています。

何しろ、お二人とも通訳学校に8年、10年と通われたという尊敬すべき根性と財力をお持ちです(笑)!家一軒建てられそうなくらいのお金を学校に投資されたとかcoldsweats02


藤井さんは、あるサイトで翻訳講座の講師をされているという紹介があったので、実はそんなお話を伺いたいと思っていました。が、既にやめられていたので通訳中心の話題となりました。私も以前は通訳をしたり、発注する側にいたこともあるので、それはそれで楽しく時間を過ごすことができました。



私が所属する
日本翻訳者協会(JAT)では、エッセー集「翻訳者の目線」を出版していますが、今年の場合、私は「夢叶える時」というタイトルで昔同時通訳科に通っていた頃にノスタルジックな想いを馳せたエッセーを寄稿したばかりでした。

その中にも書いたように、以前は地方で通訳や翻訳で独立するのは漠然とした夢のような部分もありましたが、今や通訳者や翻訳者になるのは決して夢ではありません。
手に届く目標のひとつに過ぎません。むしろ、独立してからの方が正念場を迎えると言っても過言ではないと思います。

とにかく、お二人ともタフです!うまくいかなかった時も、2日も寝たら忘れるそうです。まさに、失敗から学び、それを成功に変えるマインドの強さがあるのでしょう

翻訳にも通じると思ったのは、すごく著名な通訳者さんでも分野によっては信じられないパフォーマンスだったり、また、お堅い会議の通訳のパフォーマンスは良くても、フォーラム等で少しくだけた話になると適切な言葉にならない場合があるということです。

会議でのパフォーマンスは良くても、その前のカジュアル・トークがうまくいかないと、その時点で「こいつ、大丈夫か?」みたいな目線で見られることもあるとか。


私も、以前ネイティブがいる職場にいたり、ネイティブがお友達や生徒さんだったりした頃には、英語はまったく考えることなく自然に口から出ていましたが、国産通訳者/翻訳者としてはカジュアル・トークやスラングは苦手でした。

翻訳でも、技術翻訳ではなく、一般の書籍や映像翻訳になると苦労する用語や言い回しがたくさんあると思われます。

今回、異業種とまではいかないのですが、翻訳以外の方とお話して、また異業種交流等にも参加したいと思うようになりました。

駆け出しの頃は、ザウルス(シャープが製造・販売していたPDA製品)の会に入っていて、オフ会等に参加していました。遠赤外線による名刺交換等していたのですが、システム担当や自営業の人が多く、実際はノートPCを持ち寄って新しいソフトやテクニック等を見せていただいていました。

翻訳も、文章自体の技術を磨くだけでなく、実際にパソコンや機械を触ったり、展示会で新商品の説明を聞いたり、実機の作動を確認することはとても勉強になります。

また、(望ましい経験ではないかもしれませんが)医薬関連でも、実際に医薬関連の施設に出入りしたり、医療機器の作動を目の当たりにしたり、新薬や治験に関わった人との交流は、翻訳に取り組む姿勢や視点にも影響があったように思います。

とにかく、外に出て色々な人と会って、多種多様な経験や意見を聞く。色々な物や製品を見る。そんな、さまざまな角度からのアプローチも大事ですね
そんな気づきができた夜でした。
お二人とも、ありがとうございました<(_ _)>。

通訳に関連して今考えているのは、同時通訳科で習ったシャドウイングや直読直解方式は翻訳にも役立つということです。

直読直解(頭から訳していく)方式は、特に難解な長文には有効なので、少し理論を整理して、今担当している講座でも生徒さんにご紹介できればと思っています。

Balancedcat

               家庭生活と仕事はバランスをとって!

Challenge                
                でも、チャレンジは忘れないで!!

えーっ、上のニャンコは綱渡り状態とも言えるかも(笑)!← 誰のこと??


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2013年10月10日 (木)

在宅医療とQOD(死の質)とは

母親の介護 (nursing care) に関わるようになって、8年目くらいになります。

郷里の呉市にある救急病院への往復から始まって、転院、広島市内の病院への二都市間を往復する受診、そして同居を開始しては広島市内病院への通院・入院をサポートしてきました。

そして、病変を契機として在宅医療 (home medical care) サービスを受けるようになって1年4か月余り経ちました。在宅医療は、外来・入院についで「第三の医療」と呼ばれています。

お世話になっている在宅専門クリニック「コールメディカルクリニック広島 」で院長をされている岡林清司先生が書かれた、「コール先生の往復日記II」。開院後3年間は一度も浴槽に浸かれなかったというコール先生の熱い思いに胸を打たれました!






途中までしか読んでいなかったのですが、やっと読み切ることができました。
(ALS(筋萎縮性側索硬化症)という進行性の病気と闘いながらの生活を手記として発表された、中村純明さんとの共著です。)

今読んでこそ、副院長である担当医師(F先生)と看護師さんたちのこれまでの診察・治療や、一言一言発せられた言葉の意味がよく理解できたような気がします。

母親の場合、在宅医療に切り替えて本当に良かったと思っています。
ただし、ご縁を持てたクリニック、そしてスタッフの医師や看護師さんたちのクオリティが医療レベル・人格とも優れていたからに他ありません


政府による在宅医療への法整備や政策誘導
がありますが、在宅医療を行う診療所等の四割は時間外往診をせず、看取ることもしない現状があるそうです。

お世話になっているコールメディカルクリニック広島では、常勤医師はすべて救急医で、24時間365日体制をとっています。また、自宅にいながら検査・処置・注射などの外来で受けられるほとんどの医療サービスが受けられます。



在宅医療というと、高齢者の末期癌患者に対する緩和ケア(palliative care) というイメージがありますが、交通事故の後遺症や難病と闘っている子供や若年の成人も在宅医療の対象なのです。

そうです!私たちだって、いつ身体の自由を失ったり、明日への希望を失うような病気にかかって対象となるかもしれないのです。

最近、「癌は病院でつくられる」「長生きしたければ病院に行くな」といった趣旨の本がよく売れたり、高齢者に対しては「胃瘻はつくるな」とか「医療者は自然死を邪魔するな」といった記事をよく目にします。


慶応大学病院近藤誠医師が刊行した「医者に殺されない47の心得」は、100万部を突破するベストセラーになったそうです。



確かに、現行の診療報酬方式の下での医療機関の利潤追求により、過剰な治療・検査延命治療が問題であるのは事実です。

でも、どこからが過剰で、どこからが無駄な延命なのでしょうか。


病人を抱える家族は、絶えず「選択」を迫られています。
病院では、検査、入院、手術、造影剤注射等、十分に考える間もなく同意書に署名を求められ、最後には人生の終着点の過ごし方、死に場所まで決断を迫られます

患者自体は、弱った身体で意思表示が十分にできなかったり、意思はあれどそれを自ら実行に移すことができません。つまり、自分の人生の終わり方に意思を行使できない状態にあります。


意思とは異なった不本意な人生の終わり方。。.。



そこで、日本の医療システム・イノベーションを通じてQOL (Quality of Life) と同様に、QOD (Quality of Death) の向上が求められています。

2010年、Economist Intelligence Unit (EIU) の調査によると、日本の死の質 (QOD) は世界で23位、1位は英国だそうです。(評価項目は、終末期医療に対する国民意識、医療従事者への訓練、鎮痛剤投与状況、GDPの割合等)

随分、低いのですねbearing


QOL(生活の質)が人間らくしく満足して暮らしているかを評価する概念であるのに対して、QOD (死の質)は、死と死に至るまでのプロセスの本質のことを言います。

ゆりかごから墓場まで」をスローガンとする福祉大国イギリスについては、前著の中でコール先生も言及されています。世界で最初にホスピスを開いた「セントクリストファー・ホスピス」の緩和ケアについての考え方についてが書かれています。


セントクリストファー・ホスピスでは、「患者・家族が諦めて死を渇望した時にも、その人生を肯定し、適切な緩和療法を導入し支える」ことを提唱しているそうです。明確に、「適切な緩和治療は”無駄な延命治療ではない”」としています。


コール先生も、必要な「治療」は、患者さんの状態や家族との関係性、医療者との関係性によって決まる、としています。医療行為も「使いよう」が肝心で、自然死の勧めは、一歩間違えると「放置死」につながると考えていらっしゃるようです。「最後まで人生を肯定する」のが、在宅医療であると。。。

その点で、私の意見も一致しています。もちろん苦痛を伴うような治療や検査をしてまで終末期の患者の延命をする必要はないかもしれません。でも、緩和ケアの一環としての医療は、本人にまだ生きる気力がある場合、残りの人生を支えるために必要と考えます。

どこで、緩和ケアの中での治療をせずに自然にまかせるか。それは、患者本人の状態を見極める医師の判断が一番大きいような気がします。

幸い、私は今の担当医を全面的に信頼しているので、母親の最期については先生とうまくコミュニケートできると信じています。



これまでのEBM (Evidence Based Medicine: 科学的根拠に基づいた医療)に加えて、NBM (Narrative Based Medicine: 物語に基づいた医療)が注目されてきています。医療教育情報センターによると、NBMについて「"ナラティブ"は「物語」と訳され、患者が対話を通じて語る病気になった理由や経緯、病気について今どのように考えているかなどの「物語」から,医師は病気の背景や人間関係を理解し、患者の抱えている問題に対して全人的(身体的、精神・心理的、社会的)にアプローチしていこうとする臨床手法」であるとしています。


EBMとNBMは対立するものではなく、統合的に実践することが求められていますが、コール先生も「医療はサイエンス(科学)とアート(技術)をベースというよりも、むしろヒューマニティーをベースとし、サイエンスとアートをツールとして患者に向かい合わなければならない。」と考えられています。


我が家の場合も、最近急に次々と身体の機能に変化が見られて全くの全介助状態となりました。

私も腰を痛めたうえに両足まで痺れ、食事介助が終わると一日が終わったような時間になります。デイサービスも、ショートステイも病院が併設されている施設に変更したり、わずか30分ですが、週に2回訪問ヘルパーさんにも手伝ってもらい始めました。

そんな中で分量を調整しても仕事をこなすのは大変です。勉強時間を見つけるのは至難の業です。「や、やめたい」と悪魔の声が囁いたりもします。

私は小さい時から結構自立していたので、子供の頃は、兄や姉に比べて母親との関係は希薄だったような気がします。

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そして、人生の最後を共に過ごし、成人になるまで蚊も殺せなかった私が、出血、嘔吐物、汚物を冷静に処理するようになりました。きっと注射だってしろと言われたらできるような気がします。濃密な時間の中で、親子を越えた関係にもなりました。


これを成長と呼ぶか、無駄な苦労と言うかは今後の私次第なのでしょうね。


でも、小さい子供を抱きしめるように、大人の自分が高齢者や身体の不自由な人にはそっと手をさしのべる。それは当たり前かもしれません。

時々キレそうになる未熟な私ですが、相互扶助のためのソーシャル・キャピタルも改善され、個人も自分だけに目を向けるのではなく、お互いが人生を肯定できるような助け合いができる世の中であってほしいと切に願います。

そして私も、できる範囲で自分の仕事や生活は確保していき、自分を見失わない。
マイペース(*゚▽゚)ノ! マイペースscissors

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やさしくなりたいLIVE  by 斉藤和義

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