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2014年5月 2日 (金)

乳がんと病理学、そしてヤンデル先生って?

先日、広島国際会議場で開催された第103回日本病理学会総会の市民公開講座「市民と病理の接点を探る~乳がんの診断と治療を通して~」に参加してきました。

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このセッションは、下記の内容で構成されていました。

乳がん治療の最新動向
(戸井雅和 教授:京都大学大学院医学研究科外科学講座乳腺外科)

がん診断の決め方、伝え方
(谷山清己 臨床検査部長:国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター病理診断科)」

心のケアを考える
(中西貴子 緩和ケア看護師:
国立病院機構呉医療センター・中国がんセンター)

明日はきっといい日
(中川 けい 理事長:特定非利理活動法人 乳がん患者友の会きらら)


まず、乳がんについてですが、粗罹患率は増加傾向にあります。

143j私の周囲にも、術後の治療を続けている友人がいます。

検診率の低い現状下、早期発見の必要性は言うまでもありません。

印象に残ったのは、2点です。

まず、病期の進んだがんでも術前化学療法(preoperative chemotherapy)によって微細ながん細胞を死滅させ、原発巣(primary tumor)を小さくして乳房温存手術(breast-conserving surgery)が期待できるということです。


また、HER2を過剰発現する(overexpressing)患者に対する抗HER2療法(anti-HER2 therapy)にも言及されていましたが、この療法は分子標的治療(molecular-targeting therapy)の最先端にあり、優れた抗HER2抗体製剤も登場しているようです。

一方、乳房切除術(mastectomy)を受けた後の乳房再建(breast reconstruction)について。

乳房再建には
1) インプラント法(implant method)
2) 自家組織移植法(autologous tissue transfer method)の方法がありますが、患者自身の背中や腹部の組織を手術で取り、その組織を乳房に移植する2)方法による術前術後写真を見た時には驚きました!自然な乳房と、余分な脂肪が取れてすっきりした腹部!(←問題はそこじゃないんですが・・・^0^;)。

乳房再建については、自家組織移植が2006年、インプラントが2013年から保険適用となっているので、心強いですね
happy01また、乳がん患者友の会理事長である中川さんが、自らがん患者であり、転移も経験されながら、適切な治療を受けて10数年経った今パワフルな活動を展開されて素晴らしいスピーチを披露されたのにも感銘を受けました。


そして、病理学(pathology)!


日本病理学会によると、「病理診断(pathologic diagnosis)」とは:

「患者さんの 体より採取された病変の組織や細胞から 顕微鏡用のガラス標本がつくられます。この標本を顕微鏡で観察して診断するのが病理診断」とあります。

病理専門医は、病理診断が最終診断となり、患者の病変診断や治療方針決定を左右するため、「doctor of doctors」と呼ばれているそうです。

谷山医師は、2006年に設置された「病理外来」で、緩和ケア認定看護師立会いの下、患者・家族に病理診断の結果を直接説明する取り組みについて話されました。

病理専門医は、患者と直接会わない後方支援的なイメージがありました。が、臨床医による外来診療が5分~10分程度しか取れない現状の中、病理専門医から直接30分から1時間程度の病理診断結果について詳しく説明を受けることにより、患者さんの病気に対する理解度が深まり、治療にも積極的になられているようです。

それにしても、病理学の世界では、腫瘍細胞を擬人化して「顔が悪い」なんて言うんですねw(゚o゚)w!

私は、家族の病気を通して、十分な説明が受けられなかったり、こちらが事前に勉強して質問したりすると、患者や家族が病気について理解しようとすること自体に難色を示す医師もいた経験をしました。

もちろん、逆に「知る」「理解する」ことの意義を唱え、その努力を評価してくださる医師もいらっしゃいましたけれどね。

「病理専門医」がいるのはもちろん、「病理外来」がある病院が今後増えていくよう、切に願います。

ただ、「病理学」とか「病理専門医」について、一般にはあまり知られていないように思います。

私の場合、病理=ヤンデル先生と思い出すくらい、Twitterでフォローさせていただいている病理広報アカウント、ヤンデル先生の策略にはまってしまっています!
2万人を超えるフォロワーのいるヤンデル先生。

私たち翻訳者も今やSNSを通してセルフブランディングしたり、情報発信や収集をする時代。思えば、色々な医師のアカウントをフォローさせていただいていますが、ヤンデル先生のアプローチは多面的で特異的。

ヤンデル先生は、Twitter(病理医ヤンデル@Dr_yandel)では下ネタ、駄洒落満載で病理の話はあまりされていません。

でも、ツイキャスやその他メディアで発信する時の顔とのギャップで、気になる存在なのです。

そう、何か策略というより、戦略を感じるのですよ。


次回記事では、病理医ヤンデル先生とSNSについて書いてみようと思います。


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          病理って何かにゃ~(=^x^=)。


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コメント

「私は、家族の病気を通して、十分な説明が受けられなかったり、こちらが事前に勉強して質問したりすると、患者や家族が病気について理解しようとすること自体に難色を示す医師もいた経験をしました。」とは、確かにそうです。嫌いな言葉ですが「上から目線」の医師が今でも「存在」しています。

先日、今まで診ていただいた先生が移動になり、新たな医師が担医当になったとたん、「いままだ4週に1度の検診を6週に1度に変えますが良いですか?」と私に尋ねるのです。それで「それを最終決定するのは先生でしょう?どうして今まで4週にいっぺんを6週にいっぺんにするのでしょうか?」と訊くと、「前の先生と検診の勤務シフトが違うので」と答える。それで「では先生たちの都合で患者の検診回数が変わるのですが?」というとなんだかしどろもどろ、そういうわけではないと言葉を濁すのです。

要は「患者様」と「さま」をつけるのは自分たちのためですね。結局次は今迄通り、4週にいっぺんにして様子をみることになった。どうもインフォームド・コンセントはまだ科によっては働いていないと感じた次第です。

kaokiさん、こんにちは。

そうですね。上から目線だったり、医師としてのモラル自体が問われそうな方もいらっしゃいます。納得のいく病院、納得のいく担当医を探すのがベストだと思いますが、特に複数の診療科に通院したりすると、データの一括管理と医療の連携のこともあり、簡単に転院というわけにもいきません。

kaokiさんの場合、担当医が変更になり、少し不安が残りますね。少し様子見というところでしょうか。
これまでどおり、十分な診察が受けられますように。
ご自愛くださいませ。

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